研究内容
既存不適格鉄筋コンクリート構造物の挙動に関する数値解析的研究
近年、RC構造物の耐震設計において、大地震に対し、構造物にはある程度の損傷は許容し、損傷を受けた後に補修・補強して使用し続けるという考え方が一般的となってきています。周知のとおり、日本の社会基盤施設はその多くが高度経済成長期に建設されました。アメリカではこのように劣化した構造物が崩壊する例も報告されており、既設構造物が有する現在の構造性能を明確にする必要があります。ここで問題となることは、既存不適格構造物の照査法が不明確であるということです。不適格構造物とは、耐震設計の導入以前の構造物において、丸鋼が用いられていたり、低鉄筋比であったりする構造物のことである。既存不適格構造では鉄筋コンクリート構造の照査の前提である鉄筋とコンクリート間の完全付着の仮定が成立しない場合が予想されます。
本研究室では、以下のような既存不適格構造物の性能照査法の確立を目的とした実験的研究・解析的研究を行っています。
・低鉄筋比RC構造物
・かぶりが剥落したRC部材
・丸鋼を用いたRC構造物
質問などがございましたら、以下にご連絡いただければと思います。
連絡先:三浦泰人
t.miura@civil.nagoya-u.ac.jp